微笑みの行方

11:47 PM, Jul 12, 1999

またしても、なおみさんにしてやられた感が否めないですけど、僕も書きます。しっかし、なおみさんが書くやすだはまったく小学生ライクですね。→なおみさんが書いた日記


=玉泉洞事件=
今日は玉泉洞とかいうところに来ました。入り口になおみさんライクなシーサーがずでーんとありました。なおみさんとシーサーは別に物理的に似てはいないんですけど、なんとなくシーサーはなおみさんライクです。でも、そんなこと口頭で言うと怒られるから言うのはよそう。

で、中に入ってから気付いたんですけど、なおみさんは何回もここに来てるらしく、中を見る前から飽きてる感じがひしひしと伝わってきて、どうしたもんかなと思いました。ま、でも自分が楽しければOK。まずはへび博物館、略してへび館に行きました。へび館の中にはハブに足の肉をえぐられてる写真とか指をもがれてる写真とかが展示されてて、僕は「きゃー!こわいー!」って感じだったんですけど、なおみさんは平然としてます。

それからハブ対マングースショーを見に行きました。結局、何と何が戦ってどっちが勝ったのか分かりませんでしたけど、お兄さんのしゃべりはそれなりに良かったです。でも、同じこと100回以上はしゃべってるんでしょうね。っていうか、お兄さん的にはもうへび見たくないって感じだと思います。

っていうか、なんで蛇? なんで蛇を見なきゃいけないんすかね? わざわざ沖縄に来てまで。よく分かりません。



んで、次は鍾乳洞です。鍾乳洞は楽しそうなので気分もうきうきです。で、入り口でなんか写真を撮らなきゃいけないらしく、琉球衣装の女性たちに囲まれてニッカリ微笑んで写真を撮りました。で、中に進みつつ、なおみさんのはなしを伺うと、なんと外に出た瞬間に拉致同然に捕まえられて法外な値段で『お前が映ってる写真はお前が買え! でなきゃ誰が買う!』(そうだ!そうだ!)とか言われつつ、お金を巻き上げられるそうじゃないっすか!! なんで、なおみさん言ってくれなかったの? しかもニッカリ微笑んじゃったじゃないか! 恥ずかしいじゃん、そんなの! あー、もうやだ! っていうか、僕は撮られていいとしても、なおみさん、キミは分かってたなら撮られちゃいけないはずでしょ? 僕は間違ってることを言ってるかい? っていうか、やっぱり宇宙人だろ!

琉装ガールのこれキミでしょ?

長い鍾乳洞の道中、僕はその写真の罠にはまり、しかもニッカリ笑った自分が許せなく、とても浅はかな人間だと暗い気持ちになりました。っていうか、まじで、なおみさん知ってるなら、事前に教えてよ! なんで教えてくれなかったんだ! ・・・そんなことをずーっと考えて出口のエスカレータを登っていきました。い、いる? 上半身裸のモヒカンの男のひとたち? っていうか、いたら、どう逃げればいいんだ! どういう理由を言えばいいんだ!

「きみー、これ、すごくニッカリ微笑んでるよねー」
「こんなにニッカリ笑ってる人初めて見たな」
「これさ、こんなに笑ってるもんね、買うんでしょ?」
「キミが買わないとこの笑みの存在はどうなるの?」

違うんだ! 違うんだ! 僕は知らなかったんだ! あー、どうすればいい? どうしたら許してくれるんだ! よし、いたら、なおみさんを置いて走れ! とにかく前へ! なおみさんを踏みつけても前へ!とかいろいろ考えてましたけど出口に写真を撮った人たちはいませんでした。良かった!! 本当に良かった!!


それからは、モヒカンのお兄さんのこともすっかり忘れ、琉球ガラスの職人さんとかを見てました。琉球ガラスの職人さんが暑い中、せっせとふーーーーってやって作ってるのがいかしてました。で、なおみさんは琉球ガラスをお土産屋さんで見かけるたびに

「赤は色を出すのが難しくて高いんだよ!」

って決めゼリフを必ず言います。なおみさんとお土産屋さんに行くと必ず言ってくれるので一緒に行ってみるのも良いでしょう。


実はこの観光の後、家に帰ったときに起こったできごとが玉泉洞事件なんですよ。そろそろ現れますよ。前置き長かったでしょ? 僕も疲れちゃいました。っていうか、なげー。えっと、なおみさんのご家族のみなさんへの心使いとして、僕は沖縄特産の黒糖をたっぷり使ったカステラを玉泉洞のお土産に買ってったわけですよ。そんで、なおみさんのご家族のみなさんに渡しておいてもらったんですけど、遠くから、

「ちょっと、なおみ、ちゃんと賞味期限見て買ったの、これ? ふがー!」

と、なおみさんを叱責するご家族さんの声が! あー、見て買ってませんよ僕。しょんぼり。これが僕の中の玉泉洞事件。

July 12, 1999

サボテン(パクリ)

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