「フェイク、お前がやったってのは分かってんだぞ」
「刑事さん、わたしにはアリバイがあるんですわ」
「ほう、どんな?」
「その時間はケムシっちの部屋で一緒に飲んでたんですわ」
「ケムシっち? それは君みたいないもむしなのかね?」
「そうです、仲間ですわ」
「仲間の供述か・・・」
「ちょっと! ケムシっち!」ぱんぱん(手を叩く)シャカシャカシャカ。
「ケムシっちでーす! 趣味はハナクソ貼り!」(ぺたっ)
「うわっ! 貼るな貼るな貼るなー! 机に貼るなー!」
「ケムシっち、わたしが先週の金曜日午後10時から12時の間何してたか言って!」
「・・・(ぼーーー)」
「ケムシっち!」
「・・・(ぼーーー)」
「ケムシっちてば!」
「ケムシっちでーす! 趣味はふんばり!」(ふぬぬぬぬぬっ)
「うわわわわ、踏ん張るな踏ん張るな踏ん張るなー!」
「どうですか? 刑事さん、これでもわたしを疑いますか?」
「疑うよ!!」