今日は@さんとファミレスでお食事。@さんと連れ添って歩くと、奇異の目に@さんがさらされてかわいそうなので、僕のセーターの中にしまって店の中に入った。コートを着てるから大丈夫かなと思ったけど、@さん、なんかよく分からないんだけど、うにょうにょ身じろぎするので、僕がかわい気な店員の女性に奇異の目で見
られちゃいました。んでも、なんかちょいとリプリー気分を味わえて愉快。
「@さん、もういいっすよ。あ、出てくるときエイリアンぽくお願いします」
「ジュシャー!!」
@さん、僕の首もとから登場。っていうか声でかいよ。今までの意味ないじゃん。奇異の目にさらされる二人。
「適当に頼みますけどいいですよね」
「やだ」
「・・・」
@さんはメニューを見るためにテーブルの上をうろうろうろつき回っていた。でも僕は@さんを無視して適当に注文した。僕が癖で人に諒解を求めてしまうだけなのだ。@さん無視。
かわい気な店員の女性が注文を繰り返してるとき、彼女の目はテーブルの上であぐらを組んで座っている@さんに注がれ『なんなの? ねえ、なんなの? これは? 私もう何がなんだか分からない!』っていう顔をしていた。かわい気な女性の歪んだ顔もいい。いっそのこと「これ何ですか?」と聞いてくればいいのにと思った。
けど、何て答える? 僕にだって@さんが何であるのかなんて全然分からない。
@さんは僕のおしぼりで体を拭ったあと(少し緑色に変色)、先に来たアイスコーヒーを抱きしめ、ストローからジュージュー音を立てて飲んでいた。
「やすだくん、なんか最近にこにこしてるよね。気味悪いんだけど」
「や、嬉しい日々が続いてるから、自然と半笑いになってるんですよね」
「ふーん、人がにこにこしてるのは好きなはずなんだけど、やすだくんがにこにこしてると、なんか落ち着かない」
「あー、そうですか。っていうか@さんが落ち着かなくなったところで僕的には全然かまわないすけど」
「っていうか、っていうか、うんとね、やすだくんであるところの大事な部分がなくなりそうでこわいんだよ」
「や、別にいいじゃないっすか。メタモルフォーゼ中なんすから」
「え? やすだくんとかもさなぎになったりするの?」
え? も? やすだくんも? お前、さなぎになったりするのかよ! うわー、見たくない!
「や、内面的なものっすよ」
「あー、そうか、スケロク勘違い勘違い」
「え? スケロクってなんすか?」
「え? 僕の名前じゃん」
「え? @さんっていう名前じゃなかったんすか?」
「@は名字。そうそう、だからやすだくんがいつまで経っても下の名前で呼んでくれないから、ちょっとやきもきしちゃってたんだけど、あ、そうか。知らなかったのかスケロク納得」
「・・・(スケロク)」
「やすだくぅ〜ん、今度からは下の名前で呼んでね!(ハートマーク)」
「・・・(いやすぎ)」
ファミレスで小一時間ばかりそんな感じで時間をつぶしたあと、@さんが映画が観たいと言ったので(Xファイル・ザ・ムービー)それにつきあった。っていうか、これってデートじゃん! いやすぎ!