「別に何かあったわけじゃないんでしょ？」
「別になにもない」
「あ、やっぱり大晦日夜遅くまで起きてるんだねー」
「え？ 起きてないよ」
んじゃ、遅れるなよ！って言いたかったんですけど言いませんでした。
とりあえず僕がおなか空いてたので、おなかがいっぱいらしい村さんを無視して、近くといえば近く遠くといえば遠くのハンバーガー屋さんで仲良く『フレッシュネスバーガー』を咀嚼。っていうか、なんか、店の人が間違えて持ってきたらしくて、近くの席の外人のおじさんがすごい顔して僕らに持ってきたフレッシュネスバーガーを凝視してました。そんなに見るな！とか思いつつ、そのフレッシュネスバーガー食べちゃったんですけど、やっぱり、そのおじさんのでした。ま、内容は同じだからＯＫだよ。気にするなよ。
その席で村さんにいろいろ話したんですけど、村さんは僕の話に対して『あ、そう』『あ、そう』を連発してました。村さんはしきりに彼女さんの写真を見たがってて１枚見せたんですけど、他のも見せろ！とうるさかったので結局、別れるまでに４枚の写真を見せました。４枚見せるといくらか満足したようです。
んで、ハンバーガー屋さんをでた後に、村さんがＣＤウオークマン欲しいということで、一緒に買いに行って買って、んで駅に向かったんですけど、まだ５時じゃん、映画でも観る？、んな感じで上野で映画を観ようということになって急きょ上野に向かいました。まだ映画まで時間があったので、アメヨコを文字通りにぶらぶらして（らぶらぶじゃないよ）時間を潰して映画の次回開演待ちの列に並びました。
その列に村さんとふたり並んでたんですけど、本当にまわりはカップルばっかりでした。なんか飲み込まれそうで恐かったです。あんだけいると恐いっす。たくさんいすぎると恐く感じる人間心理が働きました。んで、けっこうな時間待って７時前に映画は始まりました。
なげー。なげーよ。途中、村さん寝てました。僕はしっかり起きて見てたんですけど、訓練シーンとかの影響で映画自体すごく冗長な印象を与えてしまっていて、観てるのがけっこうつらかったです。映画がやっと終わって時計を観ると９時半でした。え？ ２時間半もやるわけ？ なんか騙された感じでしたが、やすだはかなりあせりました。９時前には必ず彼女さんに連絡を入れなければならなかったのに時間を有に過ぎてました。
映画館をでて近くの公衆電話から電話したら彼女さんかなり怒ってて平謝りしてたら、なんかその姿を見て村さんにこにこにこにこしてて、なんでそんなに嬉しそうなんだーって思いました。んでも『映画に僕が誘ったって言っていいよ』なんて言ってくれて村さん優しいじゃん。惚れる。
