校長室にて

10:40 PM, Jul 17, 1999

「松波先生、校長がお呼びですよ」
「あ、はい、分かりました。今行きます」

何かしら? わたし、何も悪いことしてないわよね。トコトコトコ、ガラガラガラ。

「失礼しまーす」
「ままま松波くん、こんにちは! ままま、腰掛けて」
「あ、はい」
「で、どうかね、調子は、この学校にも慣れたかね」
「はい、もう、クラスの子供たちはみんないい子で」
「おー、そりゃ良かった。ままま松波くんを呼びつけたのは理由がある。王様ゲームだ」
「え?」
「いや、だから王様ゲームだ」
「あのー、校長、すいません、おっしゃってる意味が・・・」
「なんだ、ままま松波くんは王様ゲームを知らんのか、ほら、あの抱きついたり、キスしたりするやつだ」
「はあ」
「じゃあ、まず、王様は誰か決めよう!」
「は、はあ」 (そんな元気良く言われても)
「赤い印がついてるほうが王様で残りは1番って番号が書いてあるから」

と、言って2本の割り箸を差し出す校長。

「それ!」
「あ、わたしが王様のようです」
「え、うそ! あー、1番って書いてあるー。校長ショック〜」
「じゃあ、命令して、いいんですよね? 1番は床でしゃくとり虫のまね」
「ままま松波くん、それはひどいな」
「何言ってるんですか! 王様に刃向かうんですか! 校長!」
「ままま松波くんも怖いなー」

と言って床でくねくねする校長。

「これでいいかね?」
「あ、はい。っていうか、もう昼休みも終わりそうなんですけど」
「ままま松波くん! 僕は校長だよ! もう1回くらいやりたまえ、さささ、ひいてひいて」
「あ、はい、でも子供たちとドッチボールしてたんですけど」
「なんだ、ままま松波くんは『ウキウキドキドキ校長と王様ゲーム』よりも子供たちとのドッチボールのほうがいいのかね」
「あ、はい」
「・・・」
「あ、校長。今度は校長が王様ですよ! わたし1番だから」
「ややややや、やった!!」

校長ガッツポーズ。

キンコンカンコーン。

「あ、校長、時間です。残念ですね。また今度やりましょう」
「そそそんな、ままま松波くん! 松波くーーん」

タタタタッ。ガラガラガラ。

「王様と1番はキスキスキスキスキスー!!」

ピシャン!

あー、もうこの小学校やだ!!

松波先生の疲労

「先生、どうしたのー」
「ううん、なんでもないの」




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